市町との共同研究プロジェクト
JAGESは公的研究助成を受けて市町との共同研究を進めています
各市町のプロジェクト内容をぜひご覧ください
「 MUSUBI Study 」
MUSUBI Studyは、自治体職員による地域包括ケアシステムの構築と運用に伴奏型の支援を提供することで、実際に高齢者の健康とウェルビーイングが改善し、またその格差を縮小することができるか否かを実証するための大規模な社会実験のプロジェクトです。「 岩沼プロジェクト 」アメリカ国立衛生研究所(NIH)、厚生労働省・文部科学省科学研究費等の研究資金を受けて、東日本大震災により甚大な被害を受けた宮城県岩沼市との共同研究を実施し、「絆(ソーシャル・キャピタル)」が、被災地に暮らす高齢者の健康に及ぼす影響を学術的に検証してきました。
「 武豊プロジェクト 」愛知県武豊町において活動量や外出機会の増加、心理・認知的には楽しみの増加、社会的には社会的サポートやコミュニティにおけるボランティア活動の促進などを図り、一般高齢者を対象にポピュレーション戦略に立って「ソーシャル・キャピタル」に着目する地域介入研究に取り組んでいます。「 神戸プロジェクト 」パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)を活用した地域づくりによる介護予防に取り組んでいます。「 松戸プロジェクト 」行政や事業者などの支援を受けつつ、住民ボランティアが主体となって運営される地域の「サロン」等の集いの場を地域に増やすことで、参加した高齢者個人や、それが普及した地域の要介護認定率がどの程度抑制されるのかを明らかにする地域介入研究に取り組んでいます。「 横浜プロジェクト 」 「 睦沢プロジェクト 」睦沢プロジェクトは、ゼロ次予防(primordial prevention)の概念に基づく先進予防型まちづくりプロジェクトです。同プロジェクトでは「生涯を通じていきいきと活動できる健康なまち」を基本理念に掲げており、健康無関心層であっても暮らしているだけで健康になる予防的な取り組みを通じて、住民の外出機会の増加、他者との交流機会の増加、そして健康行動の促進をすることで最終的に住民の主観的健康感を高めることを主な目的としています。また、その具体的な介入内容として3種類のアプローチ(直接介入、間接介入、環境への介入)を考案し、様々な段階の健康関心層を段階的に取り込むことを意図して計画的に介入種目を追加してきました。更に、まちづくりの開始前を基準として追跡調査を定期的に実施し、その結果を次の計画に活かすPDCAサイクルを回すように計画を設計しています。
「 御船プロジェクト 」
熊本県御船町では、プライマリヘルスケアの視点から地域づくりを通じた「誰一人取り残さない」介護予防活動を立案・実践しています。JAGES(近藤尚己教授(京都大学)を中心とした研究チーム)との協働で、高齢住民に対して継続的に行っている調査のデータを積極的に活用しています。データをもとに幅広い部署や団体と町の強みと課題を共有し、課題解決のために連携して効果的・効率的に事業を行うことで、地区間の健康格差の縮小も進んでいます。2016 年の熊本地震および水害では大きな被害を受けており、災害による健康への影響も長期的にモニタリングをしながら、対応に取り組んでいます。
「 名古屋プロジェクト 」
「 青森プロジェクト 」
「 自殺研究推進プロジェクト 」JAGSは政策研究の1つとして、「革新的自殺研究推進プログラム」に取り組んでいます。社会格差がうつに代表される精神的健康に影響を及ぼすことが社会疫学的研究によって明らかにされてきています。しかし、その影響が自殺にまで及ぶのか否か、及ぶ場合の機序は明らかとなっていません。それが明らかになれば、ポピュレーション戦略による自殺予防のための地域診断支援システム開発につながると期待できます。
本研究では、1)地域レベルのうつ割合と自殺率の相関の有無、2)自殺率が増加・減少した地域の健康の社会的決定要因の特徴、3)特に経年変化でジニ係数など所得格差が拡大・縮小した市区町村での自殺率の変動等との関連について明らかにするし、自殺率と関連を示す精神的健康や健康の社会的決定要因の地域診断指標を搭載した地域診断支援システムを開発することを目的としています。
「 高齢者・認知症に優しい町 」より「高齢者に優しいまち」づくりを進めるために、その評価指標と「見える化」システムを開発することを目的としました。評価指標は、高齢者に優しいまちづくりを進める上で、重要と思われる側面を評価して数値で表すことをめざしています。「見える化」システムは、開発した指標を、他の市町村や地域と比べたり、過去のデータと比べたり、他の指標との関連を「見える化」することで、それぞれのまちの強みや課題、高齢者に優しいまちづくりの進捗具合の評価や手がかりを得ることをめざしています。
「 地域共生社会関連事業 」調査研究事業の報告書等
「 生活困窮者支援事業 」誰もが何らかの困難や生きづらさを抱えています。誰にでも「支え合い」が必要です。人びとや組織がつながり、支え合うまちづくりを目指します。
「 介護予防対策推進研究 」事例研究の1つとして、「データに基づき地域づくりによる介護予防対策を推進するための研究」を行っています。JAGESデータ、厚労省「見える化」事業、JAGES HEARTによる地域診断データを活用して、データに基づく地域づくり型の介護予防(高齢者の健康増進と健康格差対策)を進めるための実践的エビデンスを提供することを目的に取り組んでいます。
「 社会モデルの統合医療 」
統合医療には,漢方薬などの医療モデルと,まちづくりなどの社会的要因に着目した社会モデルがある(統合医療学会).2009年のWHOの総会決議以降,健康の社会的決定要因の重要性は世界中で認知され,英国の「社会的処方」がNHSに導入されたことに象徴されるような国内外の動きがある.社会モデルの統合医療を社会実装するには,その効果を実証することが必要である.本課題では,「統合医療の社会モデルに基づくプログラムの社会的実装のための基盤を構築する」ことを目的とする